1-02-03から1日間の記事一覧

SFの夜明け前 斎藤守弘 

私のSFとのつき合いは昭和十四、五年、まだ小学校二、三年のころから始まる。もちろん、そのころ、SFなんてシャレた言葉はまだ無かった。どことなくやぼ臭い”科学小説”と呼んでいた時代である。世相的には太平洋戦争直前、戦争遂行のための科学振興政策…

私は前座 半村良

「日本SF・幼年期の終り」に収録。

没落への誘惑 虫明亜呂無

SFというものを知らずに、SFらしいものに、漠然と興味を抱いたのは、シュペングラーの「西欧の没落」を読んだときである。ぼくは没落の涯の回帰と再生を信じた。 戦前であった。太平洋戦争が末期的症状をあらわしはじめていた。ぼくは十八歳であった。ぼ…

解説者 石川喬司

収録作品(石川喬司編) 江戸川乱歩「押絵と旅する男」「鏡地獄」 小酒井不木「恋愛曲線」 平林初之輔「人造人間」 木津登良「灰色にぼかされた結婚」 直木三十五「ロボットとベッドの重量」 渡辺温「兵隊の死」 海野十三「振動魔」「十八時の音楽浴」「特許多腕人間方式」 夢野久作「髪切虫」「人間レコード」「卵」 小栗虫太郎「太平洋漏水孔」漂流記」  野村胡堂「音波の殺人」 星田三平「せんとらる地球市建設記録」 牧逸馬「七時〇三分」 久生十蘭「地底獣国」 木々高太郎「網膜脈視症」 大下宇陀児「ニッポン遺跡(抄)」 横

「世界SF全集」月報より