日本SF大賞の「候補作非公開時」の候補作を想像する。

「直木賞のすべて」さんの日本ＳＦ大賞の受賞作・候補作リスト。
候補作を正式には公表していなかった年代分の候補についても記述があり、興味深い。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/kenkyu/furok_NIHONSFaward.htm

以下、引用。★が私の想像。

• 第9回（昭和63年/1988年度）
  • [ 対象期間 ]─昭和62年/1987年10月1日〜昭和63年/1988年8月末日
  • 受賞 半村良『岬一郎の抵抗』 昭和63年/1988年2月・毎日新聞社刊
  • 受賞 横田順彌、會津信吾『快男児　押川春浪』 昭和62年/1987年12月・パンリサーチインスティテュート／パンリサーチの本
  • 候補
    • “大ブームとなったゲーム・ソフト”★『ファイナルファンタジー』（1987年12月18日発売）
    • "故人となった著者による幻想文学の記念碑的作品”★澁澤龍彦『高丘親王航海記』（1987年10月刊行）
  • 上記 最終候補作6作品
• 第10回（平成1年/1989年度）
  • [ 対象期間 ]─昭和63年/1988年9月1日〜平成1年/1989年8月末日
  • 受賞 夢枕獏『上弦の月を喰べる獅子』 平成1年/1989年8月・早川書房刊
  • 候補
    • 村田基 ★『フェミニズムの帝国』（1988年11月刊行）
    • 中井紀夫　★『山の上の交響楽』（1989年1月刊行）
  • 上記 最終候補作9作品
  • 特別賞 手塚治虫 長年の業績に対して
• 第11回（平成2年/1990年度）
  • [ 対象期間 ]─平成1年/1989年9月1日〜平成2年/1990年8月末日
  • 受賞 椎名誠『アド・バード』 平成2年/1990年3月・集英社刊
  • 候補
    • “伝統にのっとりながら新機軸をうちだしたベテランの作”★眉村卓『不定期エスパー』（1990年2月完結）
    • “新しい世代の作家の進境著しい力作”★神林長平『完璧な涙』（1990年5月刊行）？？
    • “大賞という枠のほかに、新人賞といった名目の賞が欲しいと思わせる新鮮な書き手の秀作”★酒見賢一『後宮小説』（1989年12月刊行）？？
    • 大原まり子『ハイブリッド・チャイルド』 平成2年/1990年6月・早川書房刊
    • 大江健三郎『治療塔』 平成2年/1990年5月・岩波書店刊
• 第12回（平成3年/1991年度）
  • [ 対象期間 ]─平成2年/1990年9月1日〜平成3年/1991年8月末日
  • 受賞 梶尾真治『サラマンダー殲滅』 平成2年/1990年10月・朝日ソノラマ刊
  • 候補
    • “ある若手作家の書いた連作短篇集”★？
    • “SF評論”★水鏡子「乱れ殺法SF控―SFという暴力」(1991年8月刊行)
  • 上記 最終候補作6作品
  • 特別賞 石原藤夫『S-F図書解説総目録（1971-80）』(上)(下)の編纂 平成1年/1989年1月、平成3年/1991年1月・S-F資料研究会刊
• 第13回（平成4年/1992年度）
  • [ 対象期間 ]─平成3年/1991年9月1日〜平成4年/1992年8月末日
  • 受賞 筒井康隆『朝のガスパール』 平成4年/1992年8月・朝日新聞社刊
  • 候補
    • “新鋭のハードコアSF”一作 ★？
    • “新鋭のハードコアSF”一作 ★？
    • “SF的仕掛を応用して鋭利的な文明論を展開した異色作の完結篇” ★？
    • 巽孝之『現代SFのレトリック』 平成4年/1992年6月・岩波書店刊
    • 東雅夫、石堂藍（編著）『日本幻想作家名鑑』 平成3年/1991年9月・幻想文学出版局／別冊幻想文学
  • 上記 最終候補作6作品
• 第14回（平成5年/1993年度）
  • [ 対象期間 ]─平成4年/1992年9月1日〜平成5年/1993年8月末日
  • 受賞 柾悟郎『ヴィーナス・シティ』 平成4年/1992年11月・早川書房刊
  • 候補
    • “純正のハードＳＦ”★谷甲州『終わりなき索敵』1993年8月？？？
    • “華麗なるテクノゴシック”★梅原克文『二重螺旋の悪魔』1993年8月？？？
    • “境界領域のサイコホラー”★
  • 上記 最終候補作4編
  • 特別賞 佐久間弘（黒丸尚） 生前の業績に対して
• 第15回（平成6年/1994年度）
  • [ 対象期間 ]─平成5年/1993年9月1日〜平成6年/1994年8月末日
  • 受賞 大原まり子『戦争を演じた神々たち』 平成6年/1994年11月・アスペクト刊
  • 受賞 小谷真理 『女性状無意識(テクノガイネーシス)――女性SF論序説』 平成6年/1994年1月・勁草書房刊
• 第16回（平成7年/1995年度）
  • [ 対象期間 ]─平成6年/1994年9月1日〜平成7年/1995年8月末日
  • 受賞 神林長平『言壺』 平成6年/1994年11月・中央公論社刊
  • 候補
    • “漫画作品”★『風の谷のナウシカ』（1995年1月完結）
    • 金子修介（監督）『ガメラ　大怪獣空中決戦』〔映画〕平成7年/1995年3月〜・大映製作、東宝系公開
    • 梅原克文『ソリトンの悪魔』(上)(下) 平成7年/1995年7月、8月・朝日ソノラマ／ソノラマノベルス
  • 特別賞 野田昌宏『「科學小説」神髄――アメリカSFの源流』 平成7年/1995年8月・東京創元社／Key library
• 第17回（平成8年/1996年度）
  • [ 対象期間 ]─平成7年/1995年9月1日〜平成8年/1996年8月末日
  • 受賞 金子修介（監督）『ガメラ2　レギオン襲来』〔映画〕平成8年/1996年7月〜・大映製作、東宝系公開
  • 上記 最終候補作6作