布団買う/昭和館/靖国神社/お寺の事情

午後起床。妻と二人で外出。

まず、以前の「不在のダニ」との戦いで処分してしまった、冬物の掛布団を買いにでかける。吉祥寺の布団屋の何軒かまわるが、結局、西荻窪西友で買った。

それから、東西線で九段下へ。

九段会館(旧軍人会館)横にある、昭和館へ入る。
靖国神社へ参詣した遺族向けに用意された、戦中戦後の国民生活についての博物館で去年開館したばかりらしい。
陳列室には戦争中や戦後闇市時代の、生活用品や雑誌類が並んでいる。

木偶人形が来ているモンペや防空服の出来が素晴らしくリアルで、見ていて非常に気持ち悪い。「展示物」ではなく、いますく使えそうな「実用品」という感じ。
それと、展示品にそれぞれ「○○県の××さんが使用していたもの」と、その品の提供者名が書かれているのが、生々しくて気色悪い。

靖国通りを渡って、靖国神社へ。もう日が暮れてしまったが、神社内の照明が強力で、明るい境内を歩く。
きれいに整理整頓された空間で、他の神社が持っている「ワビサビ」「フラ」のようなものが全然ない。

とはいえ、女子中学生が2人ベンチに座って休憩していたり、飾られている絵馬には合格祈願だの結婚祈願だのが書かれていたり、「結構普通の神社じゃん」。だが、本殿に真ん中に大きく鎮座する菊マークがやはり、非常なインパクト。
この神社の、人工的な宗教空間はやっぱり気持ち悪い。トニー・リチャードソン監督の映画「ラブド・ワン」の、コマーシャルな墓地を連想した。

坪内祐三の「靖国」によると、この神社には。戦前は縁日の露店が並び、力道山の「奉納プロレス」が行われたりしたという。かつてはそういった、かなりいかがわしい空間だったのだが・・。

黒い礼服を着て、旅行鞄を持った20代前半の男女10名ほどがなぜか、本殿内から出てきた。どこかの会社の新人研修かしら。

北の丸公園に引き返し、全国民謡大会なるイベントが開催されている武道館前へ。武道館前の茂みに、太った野良猫が何匹もたむろしていた。

九段下から神楽坂までぶらぶらと散歩。途中、韓国料理屋で夕食を食べたが、高くてさほどおいしくもない店でした。

帰宅後、リチャード・アンダーソン「お寺の事情」を読了。
東京のある大寺院に勤務したアメリカの民俗学者のルポだが、「モーニング」連載中の寺漫画「ぶっせん」はだしの、噴飯モノの間抜けエピソード満載。面白い。