東京温泉・虹の工場/猫と私だけ

三田図書館で借りた、「獅子文六全集・3巻」のうち、「東京温泉」、「虹の工場」の2長編を読了。

「東京温泉」は、初老の文房具屋のオヤジが欲をかいて、美術品偽造事件に巻き込まれたり、娘が歌手デビューしそこなったり、自宅庭で温泉の掘削工事をしたり、というお話。

「虹の工場」は蒲田の軍事工場の工員と、近所のバーの女給さんとの、清く美しい恋愛話。

二作とも、太平洋戦争直前の東京の、思いのほか呑気な風俗が、丹念に描かれている。新聞小説の鑑だね、こりゃ。

平賀英一郎「吸血鬼伝承」を買う。

午後10時すぎに退社。

妻は今日、一泊の温泉旅行なので、帰宅すると猫と私だけ。
放っておかれたのが不満なのか、寝床の毛布で漏尿していらっしゃる。