ほろ苦さはレモンの味

kokada_jnet2004-02-13

はてなで誰かが、「綿矢金原より、この人に芥川賞あげなきゃダメ」と熱弁してたので、つい、絲山秋子「イッツ・オンリー・トーク」(文藝春秋社 ISBN:4163226303)を買ったのですが、駄目でした。ヌルイ、ヌル〜イお話。

なんでこれ、芥川賞候補? こんな屑本買ったのは、久しぶり。

中条省平先生が「ブンガクより漫画のほうがエライ」とやたら言ってたのが、鬱陶しいと思ってたが、そう言いたくなる気持ちもわかる。


口直しに、金子民雄「動乱の中央アジア探検」(朝日文庫 ISBN:4022607912)を読んでるのだが、この人はこの人で、文章に独特のアジがありすぎて、なかなか先に進まない。

”若き時代のロマンには、ある種のほろ苦さがあるものだ。まるでレモンのようなほろ苦さだ”

レモンって、ほろ苦さの例えにふつう、使わないでしょう。*1

*1:念のため検索してみると、「レモンのほろ苦さ」って結構使われているのですね。→http://www.google.com/search?hl=ja&ie=Shift_JIS&q=%82%D9%82%EB%8B%EA%81@%83%8C%83%82%83%93&btnG=Google+%8C%9F%8D%F5&lr= う〜む、恥ずかしい表現だが。リンク先の、松山の高校生が詠んだ「ほろ苦き十五の夏のレモンかな」、これまたパーフェクトな月並俳句。この人は黛まどかを超える可能性があるかも。(嘘)