春日直樹「太平洋のラスプーチン ヴィチ・カンバニ運動の歴史人類学」(世界思想社)

読了。「1910年代に登場し、見る間にフィジー全土を席巻、今なお語り継がれる反植民地・民族主義運動の中心人物」、アポロシの評伝。
「ヴィチ・カンバニ」とは、フィジー・カンパニーのことで、アポロシが提唱した、フィジー人のための株式会社。アポロシ支持者たちフィジー人は、西洋人の「カンパニー」に、その武力や財力の秘密があると感じ、自分たちもその魔力を分かち合いたいと考えて「ヴィチ・カンバニ」に熱狂した。