三遊亭円楽「厩火事、宮戸川」

おせじにも、上手くはない。下手。でも、円楽だから、いいんですよ。
円楽本人のキャラに近い、「偉そうに知った風にしゃべる」人物=厩火事の兄貴分は絶品。
長屋の八さん、熊さん、女房のたぐい「馬鹿なキャラ」は、てんで、なっちゃいない。どうにも「利口そう」すぎる。
でも、この人はこれでいいんですよ。とにかく、脳内麻薬全開って感じで、楽しそうにハイ・テンションで語る。「すべての台詞が楽しそう」、その円楽師匠の「俺節的愉快さ」を、あったかい風呂につかってるみたいに疑似体験してればいいんです。