三国一朗「三国一朗の人物誌」(毎日新聞社)

図書館本、読了。こちらで(http://d.hatena.ne.jp/vanjacketei/20060325)、id:vanjacketeiさんが譲ってくださるとおっしゃってくれた本。
これ、すごくいい本。102人の、芸能人、作家、音楽家、画家、そして単なる「印象に残った無名人」が、著者の体験のフィルターを通して紹介される。そのフィルターがなんとも絶妙。
インテリにして芸能人、という特殊な人だからこそできる技。そういう意味で、似た境遇の徳川夢声の「いろは交遊録」に似ている。


そして、この本で紹介されている本が、次々とまた読みたくなる。あげてみると・・。

  • 山下武「青春読書日記 1946-1949」
  • 鴨居羊子「のら犬のボケ」
  • 新田次郎「小説に書けなかった自伝」
  • ハール・フェレンツ「東洋への道」(アルス S15年刊行)
  • 犬丸一郎「帝国ホテル」
  • 福田勝治「女の写し方」
  • 今東光「東光金蘭帳」(中公文庫)


ということで、本来なら「手元に置いておきたい本」なんだが、表紙のイラストが山藤章二・・。この人の絵、苦手なんだよね、俺。
というわけで、vanjacketeiさん、結論としてやっぱり結構です。今更ですが・・。でも、いい本ですね・・。
私も「肩書きのない名刺2」を読みたいです。