川柳川柳「天下御免の極落語」(彩流社 asin:4882028948)

図書館本、読了。
秩父で育った軍国少年が、戦後、落語にはまり、円生に入門。だが、酒乱のせいで、さんざん「しくじり」を起こし、また、「新作派」ゆえに師匠にうとまれていく。だが、音楽と昭和史を中心とした新作で寄席の名物男となる、という一代記は、抜群の面白さ。
後半の「自作艶笑落語集」3編、これも、どれも面白い。
そのうちの1編、芸人仲間のスケベエピソード集の噺があるのだが、紙切の正楽師匠が「セーラー服フェチ」だとか、文楽師匠が楽屋で、「「タレ」(女性器ですな)がどうして現在の位置であんな形をしているか」についての、馬鹿話をしたなど、サイコー。


寄席での名物ネタ「ガーコン」(歌で綴る太平洋戦史)の誕生のイキサツが直接には書かれていない、これが残念。