図書館本、読了。
東洋史家による、「大河ドラマ便乗」の、でも深い、「義経論」本。
本職の東洋史からは、
- 南宋が金にほろぼされていなかったから、平家は経済的基盤を保てたのでは。
- 「武士道的な武士」観念ができたのは、宋時代の朱子学が、日本に普及してから。だから、義経は「武士道的な武士」ではない
- 平家と源氏の対立は、織豊政権と徳川幕府の対立のような、「”開国”か”鎖国”か」という対立ではないか
というような、指摘がされている。
でも、それ以外の、著者が色々と勉強したと思われる、専門外の、近年の「日本史研究者」たちの「新しい義経像」が新鮮だ。