「米沢嘉博」を語るトーク・ライブ

東京ビッグサイトの「コミティア」という、同人誌即売会に行ってきて、「漫画評論家としての米沢嘉博」を語る、というトーク・ライブに参加してきた。
企画の詳細は以下。
http://www.comitia.co.jp/pdf/80_yoneyaTalk.pdf


10時半に妻と自宅出る。外が暑いので、電車内などが「冷房がひどく効いている」ことが予想されるので、「上着、足にかける膝掛け、冬の帽子」を持参。


浅草線大井町線、臨海線を乗り継ぎ、11時に「国際展示場正門駅」到着。
そこから、10分以上歩いて、ビッグサイト到着。「一般参加者」の列に並んで、30分くらいでようやく、入場。
さすがに疲れた。


トーク・ライブが始まるまで時間があるので、こちら(http://d.hatena.ne.jp/yomota258/20070412)で紹介されていた、麻雀研究本を買う。「麻雀の未来」1号PDF、「麻雀の未来」2号、「近代麻雀漫画生活」、「雀画バカ一代」と、ブースにあったもの、全部買った。


妻は、「同人誌即売会」に来るの自体が初めてなので、もの珍しそう。私も20年ぶりくらいだが。


トーク・ライブの場所は、会場の隅っこにあり、危惧したとおり、イスはパイプ椅子(うちら二人とも、背中や首にやばい)。それに、200人分くらいしかないけれど、それだけで足りるのか?


12時に第一部の「漫画評論家としての米沢嘉博」開始。メンバーは、村上知彦(司会)、みなもと太郎呉智英藤本由香里
それぞれの思い出話から始まり、「全体を公平に見れるし、しかもそのそれぞれを深く語れる」「彼が日本で一番漫画を読んでいた」という意見で一致。
「戦後少女マンガ史」は、藤本さんの編集で、ちくま文庫から今度、再刊されるそう(売れ行きよければ、3部作全部出るそうだ)。それから、別名義のモノとかを発掘して、2、3冊本が出るはず、とみなもと先生。


あと、久しぶりに見る、生「呉先生」が、やはり面白い。
企画開始するなり、自分ひとりだけマイクを、マイク台から離し、口元に持ってくる。
藤本由香里が、「米沢さんは、私より6歳上ですが、家がすごく近所で、小中高、同じ学校でした」といえば、すかさず、呉先生、「大学は違うでしょ、大学はどっちが上なの?」と学歴ハラスメントをかます
それと、米沢嘉博の「いい漫画、悪い漫画差別せず、すべて受け入れる」「コミケットの責任者であるのだが、決して偉ぶらない」という点について・・。「オレは彼と5歳違いで同世代だからわかるんだけど、60年代後半の文化革命を、若い時代に体験したのが大きいんじゃないかな」と。呉先生が、そういう方向での、世代論を話されるのは、珍しいなあ・・、とちょっと思った次第。


第二部は、「著述家としての米沢嘉博」で、14時開始。パイプ椅子での「背中の痛さ」と、「冷房と、人間湿度との合算」による「蒸し寒さ」に、ちょっとキツクなってきた。
メンバーは、唐沢俊一(司会)、未亡人の米沢英子さん、平凡社で「別冊太陽」担当の女性編集者・野口ひろ子河出書房新社で「藤子不二雄論」を担当した編集者・伊藤靖アックスの「戦後エロ漫画史」担当の浅川満寛斧田小)さん。


やはり、英子さんの話が一番面白かった。
河出の人の話はなんか、オモロナイ。まあ、1冊しか仕事していない人だから。(うちは商業出版社なので、「儲ける」ということがありまして・・、などと、こっちが興味ない話をしてた)。
平凡社の女性の方は、さすが天下の平凡社、実に聡明で有能な編集者らしき話しぶりだった。
アックスの浅川さんは、未完に終わった「戦後エロ漫画史」単行本にするんですが、全然作業はできてません、と。月刊誌出しながら、平行して、だから、まあ、大変だわ。


開始30分くらいで、これ以上あんまり話盛り上がりそうにないし、体もきついので、撤収。
でも、こちら(http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20070505#1178363728)読ませてもらうと、英子さんからの数々のエピソード披露あり、平凡社の編集者の方から「今後やりたいと思っていた企画」多数の発表あり、唐沢俊一の鋭いマトメありと、我々の「撤収後」も、結構面白かったみたい。


ビッグサイト内の店で昼食。ちょうど、店の外に席があったので、そちらで食べた。
(店内は冷房で寒いんだよ!)


それから、臨海線、大井町線と帰るが、冷房ガンガン効かしていて、用意してきた服類全部身につけた。あー、寒い。
また、この辛いシーズンがやってきた。「外出れば暑い」「飲食店や乗り物は寒い」という地獄。
中延からタクシーで帰宅。さすがに疲れた。