ミッシェル・オスロ監督の最新作のアニメーション。これは素晴らしかった。
中世の北アフリカのムスリム世界を舞台に、ヨーロッパ人とムスリムの乳兄弟が、呪いにかかったジンの姫を助ける話。
構造は水木しげる漫画に近い。背景は、イスラム美術の粋を尽くしたビューティフルなもの。その前面を、カクカク動くCGキャラが動くのだが、「CGの動きの不自然さ」が、逆に「人形劇のような神話性」を呼ぶ。
物語も、素晴らしくファンタステックで感動。「ロード・オブ・ザ・リング」を見た時以来の感動だ。
そして、イスラム文化の素晴らしさと、文化・言語・宗教が違うものでもわかりあえる、という強いメッセージが、現在のフランスで撮られたことが素晴らしい。