DVD「愛欲の罠」(ASIN:B0011DTT98) 

今日、届いた、DVD。制作、主演:荒戸源次郎、監督:大和屋竺
荒戸源次郎が、当時率いていたアングラ劇団「天象儀館」のメンバーをひきつれて、1973年日活ロマンポルノで撮った作品。


荒戸が自ら主人公の殺し屋役を演じているが、うーん、やっぱり役者としては大根だねえ。
前半は普通の殺し屋映画だが、後半は不条理でアングラな展開になり、「殺し屋・イン・ザ・ワンダーランド」のような、不条理な展開になる。


「NO.1」の殺し屋を目指して、殺し屋通しが殺しあう。博多弁の「空気銃の殺し屋」との対決シーンは意味不明。ちなみに、この役をやっていたのは、こちらの(http://d.hatena.ne.jp/migime/20070801)のサイトによると、「天象儀館」で、のちにゲイ雑誌「さぶ」を創刊した櫻木徹郎だそうだ(南伸坊の著書「さる業界の人々」にも、『ふたりのS』として、末井昭とともに登場している。)
その途中に、まぎれこんだストリップ劇場では、色鮮やかな傘をもったダンサーたちの前で、ストリッパーが踊り、ブロードウェイ・ミュージカルっぽい歌をみなで歌う。「天象儀館」はこういう舞台をやっていたのかな。


そして、素晴らしいのが、「腹話術人形を持った殺し屋」マリオ。これは、おそらく若き秋山道男が演じている。スゴイねえ。
エンデイングでは、映画館に一人いる組織のボスを、スクリーン側から荒戸が射撃し、正対して(映画を見ているわれわれ観客に向けて)お辞儀して、映画は終わる。これもまた、かっこいい。