21世紀は数学小説を読もう@『数学セミナー』 2001年1月号

http://www.ngm.edhs.ynu.ac.jp/negami/document/MFtaidan/MFtaidan.html
実際に「MF(数学小説, Mathematical Fiction)」を手がけているという数学者2名による対談。
とりあげられているのは、以下の作品。

第四次元の小説―幻想数学短編集 (地球人ライブラリー)

第四次元の小説―幻想数学短編集 (地球人ライブラリー)

数学者シャーロック・ホームズ

数学者シャーロック・ホームズ

スタニスワフ・レム「手記」(『素晴らしきレムの世界』講談社に収録)
至福の超現実数―純粋数学に魅せられた男と女の物語

至福の超現実数―純粋数学に魅せられた男と女の物語

第三の理―ハノイの塔修復秘話

第三の理―ハノイの塔修復秘話

円周率を計算した男

円周率を計算した男

算学奇人伝

算学奇人伝

算学武芸帳

算学武芸帳

ケンブリッジ・クインテット 新潮クレストブックス

ケンブリッジ・クインテット 新潮クレストブックス

多次元・平面国―ペチャンコ世界の住人たち

多次元・平面国―ペチャンコ世界の住人たち


レムをチェックしているのは渋いけれど。でも、ルーディ・ラッカーや、石原藤夫の「宇宙船オロモルフ号の冒険」とかは、この人たちは知らなかったのかしら。


この企画は最後に・・。

瀬山 本誌にも以前に何人か,小説ではないけれども,フィクションとして書いた人がいましたね.ただ,おもしろくないとだめです.ストーリーがうまくできていて,なにやら数学のところは難しげなことが書いてあるなと思って読んでも,読みおわったときにがっかりしないで,ああ,おもしろかったと思えるような話にしていないとだめ.そこがつらいところです.
根上 たとえばショートショートみたいなものを毎月連載できないでしょうかね.1人が連載すると似たようなものばかりになるだろうから,「NOTE」ではないけれども,MFの募集みたいにして.
瀬山 今月のMF? それはかなりおもしろい.数学のショートショートを募集すると,突拍子もないアイデアが出るかもしれないしね.ネタをもっている人はたくさんいるんじゃないか.
根上 それがMFになるかどうかを見たい.「おちゃらけ学習系」に収まってしまうものが多くなることが予想されるので,私たちが選者になりましょうか.
瀬山 案外,『第四次元の小説』系統の,要するに数学用語を散りばめた幻想小説というようなものが出てくるかもしれませんね.
根上 でも,これは悪くない企画ですね.編集部はどうですか? この企画を採用しませんか?

と締められているのだが。その後、そういう企画は続いたのだろうか?