ツタヤの郵送レンタルで。
原作は、SF・ファンタジー作家でもある、女性作家カレン・ジョイ・ファウラー。
- 作者: カレン・ジョイファウラー,Karen Joy Fowler,矢倉尚子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
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さまざまな年齢・境遇の5人の女+1人の男が、ジェイン・オースティンの長編6冊を読んで、毎月、読書会を開く。
オースティンを読んでいるうちに、自分の悩みについて語るようになるという展開で。原作にあるのだろうが、様々なエピソードや、各登場人物の設定がシャレていて、面白い。
ところで、唯一、男で参加している人物は、SFファンで、自分が気のある「純文学しか読まない」年上の女性にル=グィンを読むよう薦める。
だが一向に読もうとしない彼女にいらついいて。彼女と一緒に古本屋に行き、「最初にこれをオヤジに教えてもらったんだ」と古いパルプSF雑誌を見せる。それからクラークやディックやスタージョンを紹介。アンドレ・ノートンやティプトリーは女性だと説明する。
という「今まで、映画では見たこともない」シーンがあり、SFファンとして大変感動。
エンディングではついに彼の熱意に押された彼女がル=グィンを読み、「面白かった。続きを読みたいので貸して」と夜中に彼のうちに押しかけてくる。
なんだか「やった! SFがジェイン・オースティンに勝った」と(まあ、本当はそう単純ではないのだが)、嬉しくなったのであった。
原作者のファウラーにも、「世間から軽く見られているSFにも素晴らしい作品がある」と訴えたかった気持ちがあったんだろうなあ。