「SFマガジン」2004年1月号

図書館本、コラム類を読了。港区の図書館でバックナンバーを読もうと、2003年1月号から始めたのだが、いつの間にか、2003年分の1年分が破棄されていた。
この号は「スタニスワフ・レム」特集。

• 「レム、科学と文学を語る」ピーター・スウィルスキ聞き手
• 「もうアメリカの夢は見ない」巽孝之
  • レムがアメリカＳＦ作家協会の「名誉会員」になったが、その後、アメリカＳＦをメタクソに批判したため、退会させられた、いわゆる「レム事件」の詳細。
• 「世界認識の穂先」ブルース・スターリング
• 「情報の海のロビンソン」フランツ・ロッテンシュタイナー
  • レムの元盟友で、レムを西側に紹介した批評家＆版権エージェント（のち、仲たがい？）によるレム批判。レムがアメリカＳＦを批判する際に、「彼等は科学雑誌や科学書にまったく興味がない」としたのだが。実際にレムと私生活で接すると、彼自身が豪語するほど、レムは科学書に執着していなかった、というもの。
    • ★レムとロッテンシュタイナーとの喧嘩の様子は、上記コラムの翻訳者の牧眞司氏によると、下記の場所を「Rottensteiner」で検索すれば出てくるとのこと。
    • http://news.ansible.co.uk/a106.html
• 「レムの怒り、あるいはタルコフスキーのメロドラマ的想像力」宮尾大輔
• 「レムを読んでいたいい時代の話」椎名誠
• 「ソダーバーグ版「ソラリス」をめぐって」佐藤亜紀×佐藤哲也
• 「レム、ボルヘス、ナボコフ」若島正
• 「GO! LEM, GO!」菊池誠
• 「ポーランドにおけるレムの現在」芝田文乃
• 「レム語録」牧眞司編

その他

• 永瀬唯の連載コラム「デッド・フューチャーReMix」は２０世紀初頭の「宇宙進化思想」について
  • J・B・S・ホールデンの「ダイダロス」（１９２４）の遺伝子工学による優生学的進化。
  • ジョン・デズモンド・バナール「宇宙・肉体・悪魔」（１９２９）の人工身体による進化。
  • オラフ・ステープルドン「スターメイカー」（１９３５）