メビウス来日シンポジウム@明治大学 冷房にやられまくり

昨夜は24時就寝。
今朝は10時起床。


来日中の御年71歳のメビウスを迎えて、京都精華大学に続き、明治大学でシンポジウムが開かれるというので、妻と行ってきた。
主催は明治大学国際日本学部で、故・米沢嘉博の蔵書もこちらにきているし、漫画研究に力を入れて行くようだ。
本日のメビウス以外の参加者は、浦沢直樹夏目房之介藤本由香里明治大学准教授、司会)。
http://www.meiji.ac.jp/koho/hus/html/dtl_0004084.html


地下鉄で神保町まで行き、明治大学まで歩く。神田明神のお祭りらしく、お神輿がたくさん出ている。予想気温は25度の夏日で、日さしがきつい。
12時半に現地到着。13時半からシンポジウム開始だが、まずは整理券をもらい(1000人入場するなか、630番台)


整理券順に入場して行き、うちらのは、13時ごろに大ホールに入る。
GWの疲れも残る土曜日で、かつ入場料無料とあって、年配者の数は少なく、参加者の大半は学生さんみたいな人たち(だぶん、浦沢直樹目当ての明治の学生さんたち。メビウスどころか、もしかして大友克洋すら知らない人たちかも)


「外で汗をかいて、それが冷房で寒い」状態なので、開始前にトイレに行って、「下着シャツを上着シャツを着替え、ズボンの下に寝巻き」という体制にする。
だが、それでも冷房効いている場内は寒く、スプリングコート着て、帽子かぶり、首にマフラーをして、足に毛布をかける。それでも全身が寒くて、気分が相当悪くなった。これからの「建物に冷房が入る」季節、こういうイベントにはもう、参加できない体なんだな、自分は。
「冷房に弱い」体質が全然治っていない。


前半は藤本による、メビウスの経歴紹介と、それにまつわる質問と応答。質問がかなり抽象的だったが、(通訳の問題もあるのか)応答も抽象的で、あまり話しが、かみ合っていない感じ。
誰もが一番気になる、「ジャン・ジロー時代の黒っぽい絵」から「メビウス時代の白い絵」に何故変わったのかという質問については、「ファインアートと、子供向けのBDを融合したかった」という、あっけないお答え。でも、本人もそれ以上、説明できないのかな。
「冷房にやられている」自分としては、通訳経由するまわりくどい会話が、ちょっと腹ただしくなる。それにメビウスが長々としゃべって、どんな深遠なことを話したのだろうと思ったら、通訳されるとたいした内容じゃなかったことも再々だったし。
メビウスはアーティスト気質で、手塚治虫宮崎駿のような饒舌に自分の仕事について語る人じゃあ、ないんだねえ。


後半は、浦沢直樹メビウスコレクション自慢や、メビウスタッチの絵を描いてみせて「こういう絵を描くのが気持ちいいんですよ。無駄な線がまったくない」と、メビウス愛が爆発(それに、メビウスが全然、反応してあげないのも冷たい感じがしたが・・。まあ熱狂的なファンには慣れているのかな)。


それと、夏目房之助による日本におけるメビウス需要の歴史解説。実際の、影響を受けた漫画の画面がスクリーンに映しだされれての説明なので、メビウスの影響が実によくわかった。
1978年の「SF宝石」での大友克洋「フラワーズ」時点で、目次ですでに「日本のメビウス」と表現されていたのには、驚いた。
あと、晩年の手塚治虫が、「メビュウス雲」という技法を開発していて(あんまりメビウスっぽくはないんだけれど)、アシスタントに指示していたというのも驚き。


まだまだ新作を発表しているというメビウス
今年はBDの翻訳が1本と、アニメーションのDVDが発売されるらしい。
日本漫画に与えた影響の大きさに係わらず、あまりにもその作品が紹介されてこなかった彼なので。まとまった形での作品の翻訳紹介を、お願いしたいもの。
まあ、若い人たちがたくさんきていたので、メビウスの名前が少しでも知られる切っ掛けになればと・・。。


最後は「会場に多数来場している、メビウスに影響を受けたクリエイターの方たちに挨拶してもらいます」ということで(多数、来ていたようだ)。
最前列に座っていた永井豪谷口ジローらが挨拶。メビウスは82年に初来日していて、それは手塚治虫の招待に夜ものだったらしい。


ちなみに、永井豪らはシンポジウム終了後、メビウスと一緒に楽屋に消えていったのだが。
それとは別に、少し後ろの席に「招待席」というのがあって、20名ほどの人が座っていたのだが。彼らはシンポジウム終了してもそのままだったし、おそらく「国際日本学部」の教員だったのではないかなあ。
漫画が専門ではない彼等は、どういう思いでこのシンポジウム聴いたんだろうねえ。


シンポジウム終了後、冷え切った体を温めるため、ラーメン屋で昼食。



それからABCマートに行き、今、私と妻が履いている「リーボックの幅広のスニーカー」と同じ型のものを買おうとするが。
どうもリーボックがその型を販売止めてしまったようで、まったくみつからない。
(その後、自宅に帰ってネットで検索してもほとんど見つからなかった。販売やめて流通在庫のみが残っているだけのよう。折角、すごく歩き易いスニーカーを見つけたのに・・)


時代屋」という、1階が小説などの歴史物の書籍、2階でグッズ等を売っている店があったので入ってみる。今の「戦国武将ブーム」、昔からの歴史小説ファンとしては、違和感がものすごくあるなあ。
http://www.jidai-ya.com/


地下鉄で帰る。乗り換えの三田駅で夕食食べてから、帰宅。


録画テレビ消化。

  • 東のエデン
    • 故・伊藤計劃が絶賛していた監督のアニメ作品なので、我慢して観続けてきたが・・。今週のエピソードで、あまりもの脚本のヒドさに、続きを観る気力を失う・・。ヒロインの大学生が就職の面接にいくのだが。その人事部長が就職を断るついでに、「社員食堂に彼女を招いて、他の男子社員に牛丼をスカートにこぼさせる」という嫌がらせをする。そんな会社は・・ありえないでしょ。