紀田順一郎「横浜少年物語―歳月と読書」(文芸春秋 )

図書館本、読了。

敗戦時に10才だった著者の、小学・中学時代の回顧本。病弱で内気だった紀田少年が体験する、集団疎開の恐怖、敗戦による価値観の大転換など。個人的な体験を普遍的な時代史にしているのはさすが。


そして、のちに大読書人になる紀田が、少年期は「読書に関しては(経済的事情もあり)オクテだった」というのも、意外。