小林信彦「黒澤明という時代」(文藝春秋 )

図書館本、読了。
「黒澤は、日本においては正当な評価を受けていなかった」と、ことあるごとに語ってきた著者による。
全黒澤作品の分析と、それが当時の社会にどのように受け止められたかについての記述。


長部日出雄が黒澤映画を「家父長的」と評し。
60〜70年代の反体制的な評論家たちがその「家父長的さ」ゆえに黒澤を批判した。という分析が秀逸。


スター・ウォーズ」と「隠し砦の三悪人」との類似性を日本で初めて指摘したのは自分だ、と書いてあるが。これは本当かなあ。