鈴木卓爾監督、原作者の浅生ハルミン、鈴木監督の盟友の矢口史靖による、コメンタリー、本編よりも、面白かった。
- 最初は、原作にある「猫ストーカーの心得」をナレーションで入れていた。だが、それでは「説明的すぎる」と思い、編集ではずした。
- 個人的には、これは入れておいたほうがよかったと思うなあ。これがないから、散漫な映画に見えてしまう。
- 「猫仙人」は原作には「猫仙人夫婦」として登場する。
- 映画での猫仙人の衣装は、実際に根津にいた猫好きの老人のファッションを真似た。
- 鈴木監督宅で飼っている猫は、「ウォーターボーイズ」の撮影に使った猫。それを矢口監督が押し付けて飼ってもらった。
- 撮影日数7日の低予算映画だった。
- その日数で動物を扱う映画を取れるのは奇跡(矢口)
- 登場する猫返し神社は、立川にある「阿豆佐味(あずさみ)天神社」(山下洋輔の猫が返ってきたことで有名になったとか)がモデル。
- 主人公のハルの大家のおばあさんは、「サザエさん」のフネの声優さん。
- 原作者の浅生ハルミンは、撮影現場にスタッフとして参加し、炊き出しをやっていた。
- 矢口監督は、「自分は神保町の矢口書店の息子」という、世間に流れているガセをコメンタリーでも語っていた。すぐ「嘘ですけど」と否定していたが。
- 主人公のハルが、猫好きなのに、なぜ猫を飼っていないのか。そして古本屋の猫が家出したのに戻ってこない理由は、説明したくない。観客の人たちの想像にまかせたい(鈴木監督)
- 浅生ハルミンと、音楽担当の蓮実重臣とは古い友人で。この映画の縁で、20年ぶりに連絡があった。