北温泉/懐かしのSFマガジン/ジェーン・バーキン

今日から妻と旅行。あいにく、曇り空で少し肌寒い。
11時に自宅を出て、午後4時に東北線黒磯駅へ到着。途中、宇都宮で買った山菜弁当が美味しかった。

那須御用邸があるせいで、黒磯駅には皇室の方々用の特別の出入り口が設置されているのだった。

駅の周りをぶらぶら。ジーンズ屋があったので、妻の分と私の分と、シャツを2枚買う。

那須湯元温泉行きのバス。観光地のバスなので、料金がガンガンとあがっていく。テープで停留所の案内されるたび、付近の観光場所の宣伝が延々と続き、鬱陶しいこと限りなし。

タクシーに乗り継ぎ、宿そばの駐車場まで。そこから、山道を10分ほど下って、5時に本日の目的地「北温泉」に到着。

那須湯元温泉のさらに奧の、川沿いにあるつげ義春チックな一軒宿。ただし、客はそれなりにいて、秘境感は特になし。
廊下に湯前様という神体がまつられ、狭くて迷宮のような廊下や階段を歩くと、ミシミシと音がする。ランプの薄暗い灯りのもと、夫婦箸や民芸品、仏像、北温泉ライター、SWカレーなどが雑然と置かれた売店も、バザール的でナイス。

大広間での夕食の後、早速入浴。
天狗の面(「ゲンセン館主人」!)が壁に飾られている「天狗湯」、川沿いにある露天の「河原湯」、庭にある「温泉プール」など。この温泉プール、以前はすべり台まであったらしい。
私はといえば、滝音を聞きながら湯につかる河原湯がに気に入った。

入浴後、部屋に戻り、「図書室」から借りてきた82、3年の「SFマガジン」のバックナンバーを読む。ヴォネガットの来日インタビューや、デイックの追悼特集など。

当主(及びその弟氏)がマニアックな本好きらしく、畳の「図書室」には、つげ漫画や「民俗派事典」「全国神社事典」、台湾の漫画数十冊など、ならんでいる。

その他、当主のキャラがほのみえたのは、入口脇の、和服姿の歴代当主の写真(一番古い、3代目当主の生まれは文永!)と並んで、バリ風衣装に身を包んだ彼の写真。公衆電話の横に、なぜかバリの電話帳もあったしなあ。

100円玉入れないと見えないテレビで、「ミュージック・ステーション」で矢野顕子ジェーン・バーキン(体型と身のこなしが全然かわってないのね)と競演しているのを見ていると、眠くなってきた。