負け犬の遠吠え

kokada_jnet2004-01-16

発言小町でも話題の、酒井順子『負け犬の遠吠え』(ISBN:4062121182)読む。負け犬というのは、「30台後半」「未婚」「子供がいない」という著者自身の境遇を、「既婚」「子供あり」の勝ち犬と比較しての自虐表現。

前半はユーモアスケッチ風で、最高。
徳川夢声の「あなたも酒をやめられる」「親馬鹿万歳」とか獅子文六の「娘と私」を連想した。昔は、自分自身の人生をなかば自虐的に、カラッととた口調で書くエッセイ、てのがあったものだが、ここに後継者がいましたよ・・。

ただ、「男負け犬」の話とかが始まる後半はちょっと。金塊巻症候群というか、チマチマ分析して何が面白いの! ていう。
著者本人に切実感のない、他人ゴトの分析って、もう読みたくないです。