高島俊男「本と中国と日本人と」(ちくま文庫、ISBN:4480039163)を読了。以前出ていた、「独断! 中国関係名著案内」の再編集・発展版。
高島先生がまだ無名時代の作で、このころのほうが、勢いあっていいですね。今の「週刊文春」の連載なんかはなんか、余裕シャクシャクすぎてねえ・・。
ちくま文庫はあと、高島先生の向田邦子論「メルヘン誕生」を文庫にしてほしいです。
で、本書で高島先生がおっしゃるには・・。
・かつての平凡社・東洋文庫は、デタラメな訳やいいかげんな注釈ばかり。
・名著という評判の石光真人による柴五郎の伝記、「ある明治人の記録」(岩波新書)、これもデタラメなもの。
・岩波文庫「露伴随筆集」の注も、ボロボロ。
などなど、お厳しい言葉が多々。こういうの、ずっと渋い本と思っていたのですが、私。東洋文庫なんかじゃなく・・、原書を読まないといけないのね、本当は。