四方田犬彦「白土三平論」

読了。「忍者武芸帳」「カムイ伝」「カムイ伝第二部」(これは途中まで)しか読んでない、ショボイ白戸読者なので、この作家の全体像がわかってよかった。

以下メモ。

  • 父・岡本唐貴(プロレタリア画家)の影響
  • 中学時代の真田村への疎開体験
  • 初期作のデイズニー&イタリア・リアリスモの影響
  • 妻・李春子(人形劇・太郎座)の影響
  • 影一族の原型は、岡本三兄弟(三平、次弟岡本鉄二(カムイ伝後期以降の作画)、三弟岡本真(赤目プロ・マネジャー)
  • シートン動物記」の影響(翻訳者・内山賢次)
  • カムイ伝」前半の作画・小島剛夕平田弘史と候補2名のうちから選ばれた)
  • 「神話伝説」シリーズ、アフリカを舞台にした「バッコス」
  • 房総の漁村在住経験、「女星」シリーズ&「フィールド・ノート」シリーズ
  • カムイ伝第二部」、権力闘争、多彩な職業の民俗学的な内実描写。
  • 房総の海には、済州島出身の韓国人海女多し。→「李さん一家」との暗合。