「上方漫才黄金時代(5)」(ASIN:B00005EO0S)

  • この巻から現代風のしゃべくり漫才へ。(4)までの「万歳」の雰囲気残ってる老芸人たちの味ある芸に比べると、ちょっと物足りない。
  • ミヤコ蝶々南都雄二「赤いバラと白い卵」
    • 蝶々はミスワカナ系のハスキーボイス(白木みのるにも似ている)。勢いで笑わせるがギャグがイマイチ。
    • 「赤いバラ」は「アメリカ人は恋人の誕生日に、年齢と同じ本数の赤いバラをプレゼントする」という話から。花屋が「3本おまけした」ので騒ぎになったという・・・。
    • 「白い卵」はO.ヘンリーの「最後の一葉」ばりに、「うちの鶏が卵を産んだら、私も子供を産めそう」という奥さんの話。「その鶏は実は雄で、旦那は市場で卵を買っていた」というオチ。
    • いずれも作者の力量が不足して、蝶々のキャラ頼み。
  • 秋田Aスケ秋田Bスケ「おさななじみ」
    • 低音でドスの利いた声のAスケが突っ込み。初期横山やすし風の丁稚系の高音声のBスケがボケ。ネタも初期やすきよ風のしゃべくり漫才
    • 「ぼくら竹馬の友やからね」に「カマボコのいとこか」とBスケ。
    • 「今年の抱負はどうや」に「おしっこがしたい」Bスケ、には笑った。
    • 「お正月の遊びと言えばカルタでしょう」「腸が悪くなりそう」「それは腸カタルや」
  • 夢路いとし・喜味こいし「お笑い姿三四郎
    • いとこい」はさすがに面白い。
    • 声調がおちついていて、リズムもよく、耳に心地よい。いとしがボケで、それも理屈っぽく「固定観念の固まり」タイプ。こいしの突っ込みも、しつこさのあまりおかしみを生む。
    • 「人は五輪五体というやろ。じゃあ128人ではどうなる」
    • 「だいたい人の体は5で出来てる」「じゃあ、頭は?」「禿げ頭、才槌頭、凸凹頭、石頭、鼻の頭」
    • 「じゃあ、舌はどうなる。舌三寸というやろ」
    • 姿三四郎の話が、説明は講談調、せりふは新派調で始まり、突然「黒い花びら」を歌い始めるなど、説明不能のギャグ連発で幕。
  • 夢路いとし・喜味こいし「僕は予言者」
    • いとしが、「娘二人の縁談が心配だ。次生まれるのも娘かも」と言い始める。
    • 「三人目は男だろう。世の中は半々にできてるんだ」とこいし。様々な例をあげて説明するが、いとしは納得しない。
    • 「博打で半半と続けて出たとするやろ」「じゃあ、うちの娘は半端もんか」
    • 最後はこいしが占いをすると言いだし、手相を見て、「これじゃわからん、生まれた子供の手相を見ないと」でオチ。