懐かしの街でホテル探しで疲れ果てる

妻が明日、入院する病院は三鷹市にあり、川崎より朝から行くのはシンドスギルので、今日のうちに現地近くで泊まっておこうと、タクシーで三鷹へ。井の頭公園脇・玉川上水と車は通り、懐かしい気分がこみあげてくる。よく、妻と二人で散歩したなあ、このコース。
そのコースを「入院」という別れのために再訪しているという、この皮肉。


三鷹駅前をウロウロするがめぼしいホテルなし。仕方なく「江ぐち」でラーメン食べる。おいしくて、オヤッサンの笑顔が明るくて、この暗い状況の中、楽しい気分に。


三鷹は諦めて、ホテルを求めて、タクシーで吉祥寺へ。もう夜で寒い。
東急横の「吉祥寺第一ホテル」という老舗ホテルに入る。ツイン2万7千円もしたが、こういう暗い気分の時に、ショボイホテルには泊まりたくない。1階レストランではピアノの弾き語りもしていて、いい雰囲気。
部屋に入って(川崎に比べると狭い! まあ土地代が違う)、寒いので早速エアコンをつけると、なんと出てくるのが「冷房」だけ。
「こんな時期に冷房使う客なんていないでしょ。なんで暖房にしないの!」フロントを怒鳴りつけると、ボーリング場やレストランもありまして、そちらの関係で、11月中旬から暖房にしてます」とのこと。あ、そうですか。
古いホテルだから仕方ないんだね。


寒すぎるからこのホテルはキャンセル。寒い中、丸井横の東急インまで延々と、歩く。折角「江ぐち」で明るくなった気分が台無し。
でも、5年前まで住んでいた吉祥寺。来ることも5年ぶりで、店が色々様変わりしてるのを見て、「あ、あの店つぶれたね」「あ、こんな店は前なかった」と、タイムスリップ気分を味わうのが楽しい。
ちょっと遠回りだが、「いせや」改築中のところまで行ってみた。何もなくなってました。


疲れて、ようやく「東急イン」に到着。ここって、なんか泊まった覚えがあるなと、窓から見える井の頭通りの古本屋「よみたや」を見ながら思うと、妻が、「前、吉祥寺から横須賀に引越しした時、部屋中が荷物で寝る場所なくなって、ここに泊まったんだよ」と教えてくれる。あ、なるほど。


吉祥寺第一ホテルで1度、シャツを着替えてしまったので、持参したシャツが2枚ともビショビショ。
妻の替えの上着もないので、無印良品まで行って買ってくる。無印良品裏に「幽霊居酒屋」という店が出来ていて、この寒いのに女の子が浴衣姿で客引きしていた。冬にこんな店、入りたがる客入るのか。なんか、80年代によくあった店みたい。


ホテル戻って、荷物を再度チェックしてみると、不要な荷物が多い。宅配便で自宅へ送ろうと、それを詰めるための紙袋を買いに、再度外出。
ついでに衝動にかられて、井の頭公園を横断して、公園向こう側にある、5年前まで住んでいたマンションを見てきた。2年半住んだ部屋だ。
1階にあるポストの表札によると、私たちが住んでいた部屋は、外国人男性と日本人女性とのカップルが住んでいるみたい。うちらのすぐ下の階に住んでいて、時々奇声を発したり、大音量で音楽を流していたアーテイストもどきのNさんは、引越ししたらしく、別の名前になっていた。


公園前の商店街はほとんど変わりないが(公園そばの「猫のいる喫茶店も健在」)、私が嫌いなレトロ・グッズ・ショップ「昭和や」が出来ていて、ああ、嫌だ。


部屋に戻って、「いらない荷物を荷造り」し、フロントに宅配便に出しに行くと、中国系の20人くらいの団体客が、大騒ぎしながら、買い物をダンボール箱に荷造りしていた。


明日は妻は入院になる。記念にホテルの写真を撮っておく。

三鷹から吉祥寺と、結構重い荷物を持って歩いたので、腰が痛い。妻に腰を指圧してもらう。


昨日寝不足ではあるが、睡眠周期がずれている私が、夜のうちに寝付けるかどうか不安だったが、「掛け布団の上に寝る」という技をまた駆使して、2時に就寝できた。