職場復帰期限まで残り332日 妻、迷宮のような病院に入院

8時半に吉祥寺の東急インで、妻と起床。眠い。昨日買っておいたサンドイッチで朝食。


9時半にホテルをチェックアウトし、タクシーで妻が入院する病院へ向かう。道路ガラガラの川崎スタイルに慣れきった自分らは、渋滞して一向に進まない車の群れに違和感感じるなあ。
10時すぎに病院到着。綺麗でこじゃれた病院だ。


ここの病院の待合椅子がまた、「腰にいい椅子」か心配だったが、「初診受付」の椅子はOKだったが、診療科の椅子は硬すぎて駄目。私の腰が痛いので、休憩室を貸してもらって、そこのベッドに横なって待つ。


昨日のうちに先生がハナシつけて置いてくれたので、予約なしでも、すぐ外来診療終わり。と行っても、終わったのは「入院のための形式上の診療」。
そこから入院病棟へ歩き、面談室へ。看護婦の人から入院の決まりごとの説明。
そんで、入院手続き部門に行き、入院保証金10万YEN払わされる。ああ、風のように金が飛んでいく。
それから、女性の担当医の人と、やはり女性の研修医の人とで、今までの病状経緯のヒアリングをたっぷり1時間。
きっちりやってくれそうで、いい病院という印象だ、ここは。川崎から遠すぎて、私はそうそうは、「見舞い」にこれないけれど。


その後、看護婦の人に案内され、入院部屋へ。予想よりも広い部屋だが、TVがないのがショック。(TVは食事室でみんなで見るしかないみたい) 2人部屋で、隣は障害者の22歳の男の子。


妻はレントゲンを撮りに行ったので、その間、私は買い物に。売店とコンビニとがあって、売店ではDVDプレイヤーのレンタルをしていた。うちからDVD送って、妻が、これを見ればいいか。
コンビニで、水木しげる先生の「貸本版 墓場の鬼太郎(3)」(角川文庫 ISBN:4041929156)があったので、妻用に購入。


部屋に戻ると、妻が戻ってきた。
左手に「検査の時に便利なので、常にしておいてください」というバンドを巻かされていて、まるで囚人みたい。本人も「嫌だー」と言ってた、これは。

「入院準備」の品をまったくもってきていないので、また、売店に買出しへ。病院が広くて、これがまた、えらく大変なのだ。病棟の数も多くて迷いそうにもなるし。
色々買って、戻ろうとすると、うちらを探しに来た、男性看護師の人にエレベータ前に呼び止められ、「外出期限」の16時を過ぎてしまっています、早く帰ってくださいと・・。
急いで戻ると、担当医師に「きちんとルールは守ってください」と叱責を受ける。


妻のズボン、本来はLLなのだがLしかなかったので買ってみたが、履いてみたら、やはりキツイとのこと。
面会時間まだあるので、外出可能な私が買出しに行くことに。が、タクシー乗り場がまたよくわからなくて、ウロウロ歩き回る。迷宮だな、この病院。


タクシーで千川へ。8年ほど前に、某漫画家さんの家に行くために、1度来たことがあるのだが、伊勢丹などが進出して、街の雰囲気が一変していた。(あの頃は、こじんまりした街だったのに・・)
駅ビルに本屋があったので、ついでにまた、妻の入院中の本を買う。水道橋博士「博士の異常な健康」(アスペクト ASIN:4757212488)、小田扉「江豆町―ブリトビラロマンSF」(太田出版 ASIN:4872338561)、鷲巣義明「恐怖の映画術―ホラーはこうして創られる(ASIN:4873762731)、漫☆画太郎「まんカス」(太田出版 ASIN:4778320255)、岩合光昭カレンダー「むれねこ」(平凡社 ASIN:4582645232 来年のカレンダーだけど)。


で、本来の目的の服を売っている店だが、ウロウロあるいてもなかなかみつからない。散々歩いて、ヘトヘトになってようやくユニクロをみつける。だが、店内でも女性服の売り場が、わからない。店員と間違えて、客に場所を聞いてしまったが、親切に「2階じゃないですか」と教えてくれた。ようやく見つけて、XLのジャージ2枚買う。


じゃ、病院に戻ろうと一度、ユニクロ出口をでて、すぐつかまえたタクシーに乗るが、10mくらい走っただけで、菓子屋の前を通りかかり、「そうだ、病院の職員の人に差し入れを」と思い、タクシーを降りる。クッキーを2000円分くらい適当に選び、包装してもらう。


と、今度はタクシーが全然とおらない。仕方なく、千川駅のタクシー乗り場まで延々あるくが、そこでもタクシーが全然来ず、15分ほどまたされる。
ようやく来た、タクシーにのり18時に病院に戻る。病棟まで、また迷いながらなんとかたどりつき、ナース・ルームで「うちはそういうのもらわない方針なんですよ」という看護婦さんに、「いえ、さきほどご迷惑をおかけしましたから、みなさんで食べてください」と、クッキーを押し渡す。


妻の部屋に戻ると晩ご飯中。少し分けてもらうが、ヘルシーで味もいいご飯。私もここに入院すると健康になれそう。
と、「病棟の責任者」という男性医師が来て、「うちは、付け届けとかはいただかない方針なので、今後はやめてください」という指示。「余計なことをして申し訳ありませんでした」と誤ったけれど、まあ、渡しておいて良かったよ。


千川で動き回ったのでシャツが汗でグッショリ。病院の乾燥機で乾かす。食堂兼TVルームを見ると、他の患者さんみんな、穏やかでおとなしそうな人たちばかり。ここなら、妻もなじめそう。
横須賀で入院した病院とは人種が違うね。


妻の部屋に戻り、私が買い込んできた品々や、売店横のファンシーショップで買った「猫カード」などを、妻の机に飾る。少しにぎやかになった。(病棟内は携帯禁止なので、この写真を撮るのも違反なのだけれど)


同室の障害者の女の子が、耳が聞こえないらしく、ホワイトボードを持ってきて、妻と3人でボード上で自己紹介など。なんだか楽しい。今日一日、バタバタしながら緊張した心が和らいだ。


外出や、迷宮迷いまくったりでかなり体が疲れたので、妻に最後の「指圧マッサージ」をしてもらう。どちらが病人かわからないが・・。19時に病院退去。さすがに疲れた。
妻が、いつもキーにつけている、「ビリケン」のキーホルダーを「彼女の身代わり」としてくれる。