保坂俊司「インド仏教はなぜ亡んだのか―イスラム史料からの考察」(北樹出版 asin:4893849123)

図書館本、読了。
インドの仏教が滅んだ理由を、「チュチュ・ナーマ」というイスラム系の資料を基に説明している。
この資料によると、「反ヒンデー教の平等主義」という基本性格をもった仏教は、イスラムの征服に伴って、同じ「平等主義」の教義をもつイスラム教に、半ば自主的に「改宗」した例が多いという。
そのため、仏教徒がかつて多かった地域(現在のパキスタンバングラデシュ)に、イスラム教徒が多いという、現在の状態になった。