有島武郎はテレパシーに興味があった@「思い出の七十年」(asin:B000JABJ3S)

原田三夫の自伝「思い出の七十年」の52ページ。札幌農学校時代の思い出話。

ある晩、講話のあとで、先生はテレパシーの実験をした。先生はこういうことに強い興味を持っていたのである。その実験は、トランプのカードを5,6枚、表を自分のほうに向けて扇のようにして左手に持ち、右手で相手の右手を握る。先生がしばらく相手の目をみつめ、両者の精神統一が行われる。そこで先生が、たとえばダイアの4をとれと命ずると、相手の手は自然にそのカードに行った。百発百中なので、皆が驚いたが、学生同士ではそうはいかなかった。つまり、先生、特に尊敬せる師であるために、相手がその霊力に観応するだと思う。

id:kuzanさん、すみません。有島がこういうの好きだったって、結構有名な話なんでしょうか?
「相手に、好きなカードを取らせる」というのは、手品師でも、やれる人がいそうですけどねえ。