「プロデューサーズ 1968年オリジナル版」(ASIN:B000G7PSHC) やはりオリジナルの方が面白い

ツタヤの宅配レンタルで観た。


先日、先に、最近作られたリメイク版を見たが、こちらは、42歳のメル・ブルックスの初監督作品の、オリジナル版。脚本も当然、メル・ブルックスで、リメイク版より、ブルックスのアクの強いギャグの連発が素晴らしく、ものすごく大笑いした。
これを見るとリメイク版は「普通の映画」に見える。
若い頃のメル・ブルックスの、「ユダヤ的なアクの強さ」はスゴイなあ。こちらの方は、カルト映画だ。


リメイク版のほうが、面白いのは、ウィル・フェレルのナチの脚本家役くらいじゃないかあな。あと、ヒトラー役の俳優も、この映画ではイマイチだった。


でも、フェレルと同じ役をやっている、この映画のケネス・マースという役者(というより、この映画当時は、単なるナチっぽくてテンション高い素人だろう。この映画の「怪演」で、役者になれたのじゃないかな)も、ナチの狂気の脚本家を、「ほとんど地で」演じていたらしく、悪くない。
彼はメイキングで「役になりきるため、この役の衣装を着て眠っていた」と語っていた・・。スゴイね。


その、特典でついている、メイキングもかなり尺が長いもので・・。
現在のメル・ブルックス(80歳くらい)やジーン・ワイルダー(70歳くらい。彼はもう引退して、悠々自適みたいだなあ)、その他の存命の関係者が総出演し、企画の立ち上げから、制作、上映まで、こと細かに、当時の思い出話をする。


このメイキングがまた、楽しかった。
映画中で、「セクシーなスエーデン娘の秘書」役の人が、レコードをかけてセクシーな踊りをするのだが。40年後の、60歳くらいの現在の、まだまだきれいな彼女が、同じ音楽で同じダンスをしてくれたのも、ファンへのサービスとしては最高だった。


この映画は最初は、宣伝もされず全然当たらなかった、らしいのだが・・・。
メイキングによると、たまたま偶然、個人的に、自宅でこの映画を観たピーター・セラーズ(彼は当初、ジーン・ワイルダーが演じる、ブルーム役に予定されていた)が、あまりのこの映画の面白さに感動し、個人的に新聞に広告を出したそうだ。
これも、まるで、映画のようなエピソードだ。


そういったこともあって、徐々にヒットして行き、アメリカの各大都市でそれぞれ、1年ものロング・ラン上映になり、アカデミー脚本賞を受賞するに至った。
そして、以降、監督メル・ブルックスと役者ジーン・ワイルダーは、名コンビとして、数々の名作コメディを作ることになるワケか。