映画「ひとごろし」(asin:B00005OO66)

WOWOWの松田優作特集企画で、昨夜放映されたものを、録画して見た。
1976年の、大映制作・松竹配給の時代劇映画。


原作は山本周五郎。藩主に見出された丹波哲郎の元浪人の武芸者が、出世して藩政に口を出すことをおそれて、家臣たちが闇討ちをかけるが、ことごとく返り討ちに合う。
怒った藩主は「上意討ち」を命じるが、丹波の強さにおそれをなして、誰も名乗り出るものがいない。


そこで、「自分が」と名乗り出たのが、犬すら怖がり「藩一番の臆病者」と言われている、松田優作
優作は丹波の後をずっとつけ、「ひとごろし〜、あいつは、ひとごろしだ〜」と遠くから呼びやって、丹波の神経をスタズタにする、この卑怯者ぶりがスゴイ。さすが、山本周五郎だね。


最初は、優作の「ちょんまげ姿」「時代劇風にしゃべらない口跡」に違和感があったが、途中からその「迫力ある卑怯者ぶり」に圧倒され、面白かった。
エンデイングも、すぱっと終わり、しゃれている。