香山リカ「ポケットは80年代がいっぱい」(バジリコ ISBN:4862380824)

図書館本、読了。
彼女が「工作舎」や「HEAVEN」にこれほど係わっていたとはしらなかった。


北海道は小樽出身ながら、高校から単身、東京の学校に進学。(実家は医者らしく、東大医学部に入学させるためだという・・。はあー、すごい家だね。それで、高校3年の時から、「マンション投資」で親が買った三軒茶屋のマンションに、住んでいたらしい。)
だが、彼女は、小樽時代から著書を読んでいた、松岡正剛アジテーションにあてられて、工作舎に入り浸る。
だが、夏休みの連日深夜までの編集作業の手伝いの中、「夏休みが終わった」多摩美大生の祖父江慎が、「大学が始まりましたので〜」というと、「それがどうした。関係ないだろ」と松岡正剛に言われ・・、祖父江は大学にいけなくなり、大学を中退させられたという。
(というワケなので、現在の「大学の先生・松岡正剛」には、香山他、当時の工作舎周辺にいた人たちは、みな、不満を感じているという)


それで、「遊塾にこないか?」とも誘われて、コンサバな家庭に育った彼女は「工作舎」も怖くなってきたところに、「高杉弾が失踪」してメンバーがたりなくなった、「HEAVEN」二代目編集長の山崎春美にさそわれる。編集部でもある山崎の自宅は、山崎のパートナーでもある有名な「ロリータ順子」以外にも、若い女性が多数いて、異様なハーレム状態であったという。


だが、そのうち、山崎も「大阪の実家に帰ってしまい」、「フールズメイト」内の「雑誌内雑誌」になっていた、末期「HEAVEN」は、仕方ないので、香山が編集長役で続行したという。


1985年には彼女は、大学を卒業して研修医になるため、北海道に戻ってしまうので・・。「80年安保」のもっとも濃い所だけ体験して、85年以降の「バブル時代」は体験していない、ということだなあ。