DVD「プリンス&プリンセス」(ASIN:B000PGTGQI)

ミシェル・オスロ監督による影絵アニメーション。

『プリンス&プリンセス』は、『キリクと魔女』で本国フランスに一大社会現象を巻き起こしたミッシェル・オスロ監督が、1989年に「もしもの映画」 “Cine si”と題するテレビシリーズとして製作したものを元にしています。2000年にプリンスとプリンセスをめぐる選りすぐりの秀作を集めオムニバス形式の作品として劇場公開され、「ミッシェル・オスロは、おとぎ話を断念することなく、新しいテクノロジーを創造する。つねにユーモアと愛を持ち続けながら」(リベラシオン紙)と、フランスのマスコミからも大絶賛された話題作です。
製作から10年以上を経た現在でも、古さを感じさせるどころか、CGや3Dなどテクニカルなアニメーション技術に慣れ親しんだわれわれの眼には、むしろ新鮮に焼きつくことでしょう。<ストーリー>
好奇心旺盛な少年と少女が、魔法使いさながらの映写技師の協力を得て、だれも知らないおとぎの国のお話―6つの国の6組のプリンスとプリンセスの愛の物語―を創造し、その世界で無邪気に遊びます。
Chapitre1. 『プリンセスとダイアモンド』/囚われのプリンセスを救い出すため、プリンスは草原の中から111個のダイアを探します。
Chapitre2.『少年といちじく』/ファラオの時代。正直者の青年が、季節外れに実ったいちじくを、プリンセスに献上します。
Chapitre3.『魔女』/中世。忌まわしき魔女退治に、ひとりの青年が武器を持たずに立ち上がります。
Chapitre4.『泥棒と老婆』/北斎の時代の日本。老婆の肩掛けを盗もうとする泥棒が散々な一夜を過ごします。
Chapitre5.『冷酷なプリンセス』/未来。冷酷なプリンセスの孤独な心を、ウタドリ使いの青年が溶かします。
Chapitre6.『プリンス&プリンセス』/永遠の愛を誓ったプリンスとプリンセスの身に降り注ぐ思いがけない試練とは?<キャスト>
プリンセス: 原田知世
プリンス: 松尾貴史
映写技師: 穂積隆信


この監督のアニメーション、とにかく最高。完全な別世界に連れていってくれて、とりこになってしまう。
この作品では「影絵アニメ」の手法を使っているが、そういう「省略されたキャラクター」が「原初的な物語」を感じさせる。
素晴らしい。「もしもの映画」というテレビシリーズからセレクションしたらしいが、他の作品も見てみたいねえ。


インタビューなどを聞くかぎり、とても「いい人」のようだ。これだけの才能を持ちながら、50すぎまで全然みとめられなかった人が、よくイジケタリ、世を拗ねたり、しなかったねえ。