図書館本、読了。
1986年に刊行された「アマ将棋日本一になる法」の改訂本で、メンバーを一新して、「現在の強豪8名」「過去の伝説の強豪3名」が、「初心者からアマトップになるまで」どのような将棋修行をしてきたのかが、詳細に語られている。
ちなみに、前回のメンバーは・・。
- アマ王将・読売日本一・グランドチャンピオン 谷川俊昭
- アマ名人・アマ王座・グランドチャンピオン 田中保
- 読売日本一・全日本オープンチャンピオン 野山知敬
- アマ名人・読売日本一 沖元二
- 女流アマ名人 湯川恵子
- 朝日アマ名人・グランドチャンピオン 小林庸俊
- 朝日アマ名人 大田学
- アマ名人 平畑善介
今回のメンバーは以下のとおり。
「環境やまわりの理解にも恵まれ、小学生の頃から将棋に熱中し、きれいに引かれたルートを通って」強くなったプロ棋士の人たちと違い・・。
アマチュア強豪の人たちが将棋に熱中し始めたのは、中学生から高校生にかけてが多い(伝説の真剣師・大田学にいたっては30歳から!)。
エリートであるプロたちとは一味違う、人間味あふれるエピソードが満載で、面白い。
なかでも心うたれたのが、巻頭におかれている天野高志氏の筆致。
小学校から中学にかけて、拒食・登校拒否・パニック障害などに苦しみ、「唯一の心の友が将棋だった」という壮絶なエピソードが語られ、「アマ将棋日本一になどなろうとするものではないですよ。家庭、仕事、どこかを大きく犠牲にしないと、そんなものにはなれない」と結ぶ。