DVD「選挙」(asin:B000WSQIEM)

今日、ツタヤから借りてきたもの。
これから公開予定の新作「精神」も話題となっている、想田和弘監督が明日、妻が通っている「自助グループ」を訪問するということなので、私も妻と一緒にお話を聞きにいくことに。
それで、事前勉強ということで、泥縄式だが見てみることにした。


2005年10月の「郵政民営化選挙」での自民党大勝の、直後。
川崎市議会議員に補欠要員ができ、その時点で自民党民主党議席数は同じ。その市議会の第一党を巡る「天下分け目」の選挙の候補者は、「公募」で合格した、東京都在住の切手・スタンプ商の山内和彦40歳だった。


切手と世界旅行が趣味で、「スーツも持っていおらず」政治にはまったく無縁の山内だったが、小泉純一郎の大ファンだったため、候補者に応募したのだった。
山内が必死で「若々しい政治家キャラ」を演じながら、自民党伝統の「ドブ板式」の組織ぐるみの選挙を、ナレーションもコメントもなく、映画は淡々と取っていく。海外の映画蔡ではフレデリック・ワイズマンに比較されたそうだが。まさに、ワイズマン流の「ダイレクト・シネマ」。


主人公の山内夫妻のキャラが絶妙で・・。またその周囲で彼をサポートする自民党議員たちや支援者たちも、濃いキャラばかり。選挙という祭りを、びっしりと描ききった快作。


ちなみにこの頃、私は川崎市民であったはずだが。当時の選挙のことを全然覚えていない。
それで、調べてみると。選挙前の9月から「冷房病(当時は病名がわかっていなかったが)」で身体が動けなくなり。投票日の10月23日は岡山の実家に帰って、「療養」しながら苦しんでいたのだった。
http://d.hatena.ne.jp/kokada_jnet/20051023