自分の情けないヒガミ根性 高橋洋二「オールバックの放送作家」(国書刊行会 )

図書館本、読了。
タモリ倶楽部」や爆笑問題の番組の構成で知られる、放送作家の身辺エッセイ集。国書刊行会のカルト編集者・樽本周馬氏の編集ワーク。


TVブロスに発表されたコラム集「10点さしあげる」は好きだったのだが。


この本のように高橋の日常生活が描写されると、「お金持ちでいいねえ」「体力あっていいねえ」という、こちらの情けないヒガミ根性がふつふつと湧いてくる。


そのヒガミは、「アメトーク」の家電芸人たちが、嬉々として「最新型の高額家電の話で盛り上がっている際に感じる怒り」にも似ている。おまえらみたいに、小金持っている人間ばかりじゃないんだよ。貧乏人向けの家電の話、話せるものなら話してみなよ。


と・・、話が脱線してしまったが。


この本の中で、特に、高橋がこだわっていたのが。

  • 名画座で1日何本も見て」ではなく基本的に新作ロードショーのみで「年間200本以上映画を観る」
  • 名古屋万博に8回も行く

などなのだが。
これらは、基本的に「それだけの経済的な余裕と、強靭な体力」があるからできることなので・・。
「もっとバカなこと」にお金を注いでいるのなら笑えるが、こういう「ちょっと変わっているレベル」のこだわりで、金持ち&体力自慢をされるのが、何だか辛い。


笑いやテレビについてのコラムは、独特の視点で、興味深いものだったが。