狂乱?/ハワイイ紀行/さびしんぼう

猫が、死にかけのセミを一匹、拾ってきて、誇らしげにしている。

SF翻訳家の大森望先生の「狂乱西葛西日記(→http://www.ltokyo.com/ohmori/)」という、SF・ミステリの世界では超有名な業界Web日記があるのです。

とてもおもしろい日記なのですが、些末なことで、ひとつだけ不満(というか、いいがかりに近いのですが)があります。
それは、「この日記、全然、「狂乱の日々」ではないのでは。レトリックとしてもいまいち、ピンとこない」ということ。

確かに多忙で華麗な日々をおくられている日記なのですが、何が起きても冷静にスマートに対処されているので、読むたびに違和感がじわじわとわいてくるわけです。
「冷静西葛西日記」とでもしていただけないでしょうか・・と。

ネット書店から小熊英二「インド日記 牛とコンピュータの国から」、南條竹則「満漢全席」が届く。
昨日届いた「クーの世界」は、「夢の国のリトル・ニモ」タイプの夢世界もの。この漫画家、これが(単行本としては)第二作なのが信じられないくらい、作品世界の完成度高い!。

あと、やはり昨日届いた、池澤夏樹「ハワイイ紀行」を読んでます。SFプロパーでない、理系作家の系譜というのは、やはり重要かと。

深夜のテレビでやっていた、大林宣彦の「さびしんぼう」を妻と一緒に見るが、いや、これはアイドル映画のふりをした強烈なカルト映画(というか、近年の北野武監督作並のプライベート・ムービー!)でした。
それも、マザコン男子と息子コン母向きのカルト・ムービーであるというのが、また特殊・・。
映画中にちりばめられている、公開当時からかなり恥ずかしかったギャグの数々も、実に強烈。少女趣味のおじさん個人の夢を、無理矢理見せられたようなものですか。