呉智英「マンガ狂につける薬 下学上達編」(メディアファクトリー asin:4840118612)

図書館本、読了。呉智英先生の本は、ずっと買っていたのだが、これからは、図書館で借りることにした。
「読みたい本」を、また、いくつか教えてもらった。安い本はマーケットプレイスで注文。高い本は、図書館で借りることに。


個人的には、都筑道夫の「推理作家の出来るまで」をとりあげてくれたのが、意外でかつ、嬉しかった。
都筑道夫について、”推理作家にしては教養がある”と先生、褒めている・・。都筑先生も、スゴイ人だったものなあ。


あと、突っ込みというか・・2点、感想&疑問点を。

  • P186『戦艦大和の最期』について
    • 「私と同じ世代の活字中毒を自称する人と対談した時、その存在すら知らないのに驚かされた」とあるが・・。
      • これ、目黒考二のことだよね。呉先生、この本についてふれる際、いつもこのコト言っている。さすがにシツコイねえ。でも、目黒考二って、「呉先生と同世代」といっても、高校まで野球少年で、大学になって初めて本を読むようになった人。しかも、エンタテインメント中心の読者だから、知らなくてもおかしくないと思うけれど。 
  • P194 南條範夫について、
    • 「「残酷物語」は、映画やドキュメントの題名にも使われて、流行語となった」とあるが・・。
      • 世界残酷物語」の日本公開は1962年。南條の残酷ものの第1作「被虐の系譜 武士道残酷物語」の刊行は1963年。 その前に、「雑誌への掲載」があるのかもしれないけれど・・。これは、映画の方が「先」ではないのかなあ。どうなんだろう。