半村良「聖母伝説」(角川文庫)

読了。一応、SF的な仕掛けはあるのだが、その部分はこの小説のゴク一部でオマケみたいな感じ。
メイン・ストーリーは、バーテンダーだった半村良が、広告代理店に勤務し、それからSF作家になるという、自伝的部分で、ここは面白かった。
早川書房そばの喫茶店福島正実に、「SFコンテストの当選者は?」と聞いて、「小松左京半村良という人だよ」と答えられ、「あ、その半村ってオレです」と答えるという、伝説的なエピソードも組み込まれている。