スカパーで放送分を録画しておいたものを、視聴。
敗戦後も中国に残留させられ国民党軍の一部として戦いながら、「命令によるものではなく、自主残留」とみなされている元兵士たちの「日本軍山西省残留問題」を扱った、ドキュメンタリー映画。
国家訴訟の一員である一人の老人に密着している。
だが、この映画は単純な反戦映画ではなくて。
その老人が中国に再度赴き、「違法命令」の証拠を必死で探すのだが。
憤慨しながら情報を集める老人と、彼の意図がよくわからぬまま善意で協力する中国人たちとのコミュニケーション・ギャップを描いた映画だった。
老人が「彼が初めて人を殺した処刑場から、脱走した中国人の息子」にインタビューする際に、突如、非常にきつい詰問調になり「日本兵モード」に戻るシーンが白眉。
靖国神社では「侵略戦争を美化するのか」とうめいている老人なのだが。
