映画「ゲゲゲの女房」

PFFの、日本初公開で、妻と一緒に、フィルムセンターで見た。
上映前に、鈴木卓爾監督と、主演二人、吹石一恵宮藤官九郎の挨拶。
上映後に、謎の映画祭ディレクターと、鈴木監督のトーク


結論からいうと、「あの面白い原作から、どうしてこんな、つまらない映画が・・」。観てる間、ずっと辛かった。監督がシネフィルの確信犯だからこまる。
おまけに、フィルムセンターの椅子の背が妙なカーブしていて、首が痛くてたまらに。


鈴木監督の前作「猫ストーカー」と同じで。「美術&ロケ&音楽&作中アニメ」は最高。しかし、映画としては最低。
監督がやりたいイメージというのは確固としてあり、それがほぼ100%実現していることは、監督挨拶でも察しがついたのだが。その「やりたいこと」が映研学生なみの幼稚さ。観客おいてきぼり。
水木しげる役のクドカンの水木先生演技は完璧。奇妙な笑い声をあげる変人としてキモいくらいの水木ぶり。
布枝夫人役の吹石一恵は上映前挨拶ですごく辛そうだなと思ったら。ひたすら暗い演技の連続。「毎日、脚本を読んで悩んでました」と。


憤懣のやり場がなく。上映終了後、近所の中華屋で食事をしながら、妻と一緒に延々と映画の悪口を。
帰宅しようとしたら、京成線のダイヤが乱れていて、珍しく、西馬込行きの地下鉄が混んでいた。