図書館本、眠れない間に読了。(AMAZONは未登録。まったく・・・。97年発行の本なのに。)
「週刊漫画サンデー」の名編集長の回顧録。この本、以前買って持っていたんだけれど、未読のまま古本屋に売ってしまった。
20代での若手編集者時代の、若き小島功との交友から話は始まる。そして、スキー雑誌編集者を経て、「週刊漫画サンデー」編集長となり、杉浦日向子「百日紅」、近藤ようこ「見晴らしヶ丘にて」、畑中純「まんだら屋の良太」といった、作家性の強い名作群を連載させるまでの、幅広い世代の漫画家との付き合いを描いている。
特に「まんだら屋の良太」は、編集者がボツにしかけていた原稿を、編集長たる著者が「これはいい」と目をとめ、題名まで自分で決めて、新連載させたという。
以下、登場漫画家およびメモ。
- 小島功
- 手塚治虫
- 手塚のおそるべき記憶力。アシスタントに、「書庫のこれこれの本の○○頁に、こういう記事があるから持ってくるように」と指示ができたらしい。読んだ本をすべて覚えていた!
- 「一輝まんだら」の末期は、原稿がギリギリの状態で、出来上がった原稿1枚ずつ印刷所に送り、セリフは電話で伝えていた。ついに、印刷所の人まで手塚部屋に詰めることになった。最終的に原稿が「落ちて」連載は中断した。(「一輝まんだら」が未完なのは、そのせい)
- 馬場のぼる
- 杉浦幸雄
- 晩年作「面影の人」は、杉浦のほうから「70すぎた爺さんにも連載やらせてくれ」と売り込みがあった。
- やなせたかし
- 谷岡ヤスジ
- 久里洋二
- わたせせいぞう
- 種村国夫
- 杉浦日向子
- 近藤ようこ
- 水野良太郎
- 上村一夫
- 矢野功
- 鮎沢まこと
- 「週刊碁]に長年に渡って「ウロ烏鷺戯評」という連載を持っている。
- 西澤勇司
- 矢野徳
- 境田昭造
- 拳銃不法所持で漫画界を干され、晩年は身寄りもなく、亡くなった後は葬式もなかった。
- 山下紀一郎
- 給仕(漫画集団の見習い時代)、広告会社制作室、旋盤工、兵隊、大工手伝い、羽子板・団扇製作と多様な職業を経て、漫画家となる。
- 関根義人