赤瀬川原平の「千円札事件」を、竹熊さんも勘違いしている・・

現在行われている「ダダカン展」に関連して、竹熊健太郎さんがダダカンの「1万円札を半分燃やして知人数名に送りつけた「お札焼却儀式」」について書かれているが・・。
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-49fd.html


それに関連して、赤瀬川さんの「千円札事件」について触れられているのだが、竹熊さんも、世間の皆がやったのと同じ勘違いをされている・・。

お金そのものをテーマにしたアートでは、60年代に裁判になった赤瀬川原平の「模型千円札」が有名ですけど、あれは赤瀬川さんが1年近くかけて畳一枚ほどの大きさで千円札を模写して、展示したんですよね。すごい努力で「描いた」という意味では立派な絵画作品なわけです。立派すぎて法律に触れてしまったわけですが。

「巨大千円札」自体は罪になっていない。特に問題なし。告訴されたのは「千円札の印刷オブジェ」。

さらには貨幣変造罪(赤瀬川氏の場合は貨幣偽造罪)に問われて逮捕されて犯罪者になる可能性もあります。

赤瀬川さんが逮捕されたのは、ニセ札を作った場合の「通貨偽(変)造・同行使罪」ではない。
赤瀬川さんが制作したのは「オモテ面だけの1色印刷」であり、「ニセ札」ではないことは捜査当局側でもすぐに明らかになった。赤瀬川(及び印刷会社社長)が起訴されたのは、「通貨及証券模造取締法」という明治28年に施行された法律によるものであり、「貨幣、政府発行紙幣、銀行紙幣、国債証券及び地方債券に紛らわしきものを製造し又は販売することを得ず」という内容。


詳しくはWikipedia「千円札裁判」を参照(当該項目は、赤瀬川原平著「オブジェを持った無産者」から、私が作成した)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%86%86%E6%9C%AD%E8%A3%81%E5%88%A4