映画「四つの結婚」

日本映画専門チャンネルの特集「太宰治原作映画の世界」のうちの一本。1944年東宝作品。
原作は太宰の戦中短編「佳日」で、太宰自身が主人公。北京にいる友人のために、彼の婚約者あてに結納を届けにいくという、「役たたずな自分語り」系のお話。。
青空文庫にも原作が収録)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/43423_19791.html


だが、映画は主人公(清川荘司)を航空機の設計者にしており、結末では彼に召集令状が届くという好戦的なストーリーで、原作の要素をほとんどとどめていない。いくら数あわせとはいえ、こんな映画を「太宰原作特集」のうちに入れなくとも。「四つの結婚」という題名も、強引な題名で意味不明だし。


婚約相手一家の構成が、父親役・江川宇礼雄、娘たち4名が入江たか子山田五十鈴山根寿子高峰秀子と、戦中映画らしく、キャストは豪華だったが。