洋泉社編集部「アキバ通り魔事件をどう読むか!?」(洋泉社 ISBN:4862483157)

図書館本、読了。
これまた、かつての「別冊宝島黄金時代」を思わせるような、関連する論客総集合の内容で、面白かった。
執筆者は以下のとおり。
1 加藤智大25年の半生  小林拓矢/著
2 「アキバBlog」で読む、凶行前夜の秋葉原で起こっていたこと  geek/著
3 加藤容疑者を嘲笑う資格が私たちにあるのか!?  赤木智弘/著
4 あまりに普通の若者のグロテスクな置き土産  雨宮処凛/著
5 新自由主義時代を象徴する自己チュー殺人  吉田司/著
6 ひ弱な国のひ弱なK  勢古浩爾/著
7 教条化する「家庭」、徹底した敗者意識、実在感に満ちた「アキバ」  小浜逸郎/著
8 マルトリートメント(不適切な養育)が自尊感情の低い子どもを生む  佐久間真弓/著
9 破滅を目前にした子にシカトされる親とは何なのか!?  佐藤幹夫/著
10 なぜ彼はあれほど顔にこだわったのか  三浦展/著
11 “思い込み”にさいなまれた若者の悲痛な叫び  斎藤環/著
12 秋葉原事件と「ゲーム的」現実感覚  東浩紀/著
13 加藤さんの書き込みが文学的すぎる件(神認定)  鈴木ユーリ/著
14 事件を起こしたこと以外、ほとんど僕と一緒なんです  本田透/述 柳下毅一郎/述
15 突きつけられた「大きな現実」、あるいはポスト・モダン思想の死  吉岡忍/著
16 それでも言う、加藤の出現をもって格差社会批判をするのは正しい振る舞いか!?  蔵研也/著
17 社会的包摂の崩壊が「孤独な勘違い」を生む!!  宮台真司/著
18 犯罪学的に見れば、この事件は一級に凶悪とは言えない  河合幹雄/著
19 ホラーハウス社会の憂鬱  芹沢一也/著
20 物語の暴走を招くメディア メディアの暴走をうながす物語  荻上チキ/著
21 相互監視・密告社会化するネット社会  小池壮彦/著
22 一連の報道にはなぜ「トヨタ」という言葉が聞かれなかったのか!?  小林拓矢/著
23 なぜ秋葉原が犯行の舞台に選ばれたのか  森川嘉一郎/著
24 犯罪テキスト批評の「様々なる意匠」  浅羽通明/著
25 直接的にか、間接的にか、あるいは何かを迂回して、「かれ」と出会う  平川克美/著
26 記号的な殺人と喪の儀礼について  内田樹