浅倉久志エッセイ集「ぼくがカンガルーに出会ったころ」(国書刊行会)

図書館本、読了。何よりも、この本が読めたことだけでも幸せ、国書刊行会樽本周馬さん、ありがとう。
次は、東京創元社伊藤典夫評論集、これ、お願いします。これは伊藤先生にお願いしなくちゃ、いけないのか。


ところで、題名にあるカンガルーは、昔のポケット・ブックスの表紙上の部分にあった、カンガルーのトレード・マークのこと。

巻頭は、そういった「ペーパーバックとの出会い」や「翻訳苦労話」など。
中盤は、ディックやヴォネガットなどの「訳者あとがき」集。ほとんど、既読だが、でも懐かしい。
後半は、この人のもう一つのWORKである「ユーモアSF/ユーモア・スケッチ」関係(学研の「SFファンタジア」収録の「ユーモアSFとは」が面白かった)、「SFスキャナー」(スラデックの新作長編が2冊一気に紹介されていた)、そして、ジュディス・メリル矢野徹らへの追悼文へ続く。
という、全体の構成もバッチリ。いい本だ、これは。